脂肪腫摘出手術背部脂肪腫摘出手術 つまり背中の脂肪の塊を取る手術です さて、いよいよ手術室へ。 術前準備を終え、手術着に着替えて歩いて手術室に入る。 前もって執刀医からあれこれ注意事項などを聞かされるが このときすでに手術スタッフさんは30分ほど 待たされていることに気づく。 外来看護士の手配ミスだ。あ~、皆イライラしてないといいけど。 「よろしくおねがいします」と言いつつ手術台へ上がりうつ伏せ寝。 「ハイ、血圧計を腕に巻きます。 心電図計つけますよ。酸素飽和度計つけます。足の固定します。 患部の消毒をしますよ。(かなり広範囲にペタペタ) では麻酔を打っていきます。ちょっと痛いです。 手術中どうしてもガマンできないほど痛かったら言って下さいね。 (麻酔と痛み止めの注射を次々に打って行く) 大丈夫ですかぁ?痛かったら言って下さいね。 『はい、大丈夫です』 (スタッフに対して→)ハイ、麻酔おかわり。 ブスブスッ。気分が悪かったら言って下さいね~。 ハイ、麻酔おかわり。『(またかよ・・・何本打つんだよ)』 ブスブスッ。そして患部の周りをあちこち引っ張っているのがわかる。 『(痛いじゃんかよぉ、ま、ガマンできるけどさ)』 あ、手が痺れてきたような気がする。 大丈夫ですかぁ? 『ふぁい、ダイジョブでふ』 まだ麻酔打ってるんだぁ・・・しゃあないな。 麻酔が効かないと最悪だからなぁ。 「麻酔おかわり」の声を何回か聞いて一段落した。 「それではこれから切除していきます。 痛くてガマンできない場合は声をかけてください。 いいですか、では始めます、メスッ」 ブジブジブジブジブジブジブジブジブジ・・・・・・・・・ 電メスの音だな。 うっ、皮膚が焦げる匂いがする。 (あたりまえか、焼き切ってるんだもんな) ブジブジブジブジブジブジブジブジブジブジブジ・・・・ 私の後頭部のあたり、布の上でカチャカチャと手術器具の音がする。 おいおい、頭の上に置くなよ、ただでさえ、意識はハッキリしていて いろんな音が聞こえるんだからな・・・まっいいけど。 そして手術中わかったことは、執刀医はベテランらしいが そのほかに若い男女の先生がふたりアシストしている。 アシストと言うよりは若い先生の研修って感じ(* ̄ρ ̄)” 執刀医があれこれ指示を出して若い男の先生が実際にやっている。 うーん、実験台になるのもしかたないな、こういう手術では。ガマンガマン。 若いけどそれほど腕は悪くなさそうだし。頼むぜっ。 あ、いかん。なんだかちょっとめまいがしてきた。やばい。 この手術では大して血は出ないはずなんだけどな。 寝ててもクラクラするのがわかる。 うーん、これは言った方がいいのだろうか。どーしよ。 ぐるきゅきゅきゅ~~~、あ、お腹が鳴った、ただの空腹だよ。 あ~、フラフラするよ。低血糖だな。 今のお腹の音、皆に聞こえちゃったかしらん、(違う意味で)どきどき。 腫瘍部分を私の皮膚と下の肉からはずしている音がする。 うーん、結構、肉が引っ張られるものだな。 痛みはないが、なんだかなぁ・・・・・。 そんなこんなで30分近くが経とうとしている。 あのぉ、そろそろ時間なんですけど・・・・どきどき。 おっ、腫瘍部分が取り外されたかな。 すると、またまたブジブジブジブジッと電メスの音。 何でまた切ってんだよ(-_-メ) 「もう少し切ってみましょうか。ここを切ると奥が見えますよね。 あぁ、大丈夫ですね。もう残っていない。」 そうだよ、取り残すとまた再発するからな、ちゃんと取ってくれよん。 「2-0ナイロン」と言う声が聞こえた。 ほっ、いよいよ縫合か。何針縫うんだろうなぁ・・・ドキドキ。 カチッカチッカチッカチッ・・・ホチキスのような音がするのは気の所為か。 30回近くカチャカチャが聞こえて 『30針ってことはないよな』と自問自答。うん、まさかね。 結果から言えば縫ったのはたったの8針でした。 「大丈夫ですかぁ?痛くないですか?縫合で終わりです。」 『へぃ・・らいじょうぶでふ』 うつ伏せ寝状態で顔は左を向いている体勢。 顔の右半分がちょっとつらくなってきたな。でももうすぐ終わり。ガマンガマン。 ほどなくして「はい終わりましたよぉ。お疲れ様でした」 『ろうもあにがとうございまひた』 全身を覆っていた布が取り外されて 「心電図はずします。飽和度計はずします。固定はずします。 消毒液をふき取りますよ。はい、ガーゼ、テープ。はい起き上がってぇ」 『へ?自分で起き上がっていいの?手ェ使っていいんですか?』 はい、ゆっくりね、ゆっくり起き上がってください。 起きられますか?」 『ふぁい、ダイジョブ・・・お腹が空いてめまいがします』と言うと 「あぁ、そうですね、朝から何も食べてないですもんね、ゆっくり起きてください」 手術台の上でとりあえず座ってみる。うん、大丈夫だ。痛みも無い。 そりゃそうだな、まだ麻酔効いてるもん。かなり大丈夫だ。 『取ったもの、見せてください』と言うと 「へ?見たいの?ホントに?」 『ハイ見たいです(んなもん当たり前じゃんねー、私のモノだもん)』 「あー、もう先生が持って行ってしまったからねぇ・・・見たいですかぁ?」 『(何回も聞くなよ・・・)はい、見せてください』 「じゃ、先生に連絡します」 後で聞くとこのとき先生はダーリンにそのブツを見せに行っていたそうな。 どーして本人より先に見せるんじゃあああああ(-_-メ) もしダーリンがそんなもの見れる人じゃなくて心臓発作でも起したら どーしてくれるんじゃああああああ。(ダーは平気です) ほどなくして「ハイ、これです、見えますか?」 直径5~6センチほどだろうか。ボコボコしてる。へぇこんなもんが入ってたんだ。 手術台の上のライトの所為か、私には黄みがかった赤色に見えた。 あとでダーに聞くと「何言っとんの、黄色やて」と言う。 脂肪の色か。私にはほとんど薄赤く見えたけどな。 手術台から下りて歩いてロッカー室へ。 お腹切った訳ではないから大丈夫なのはわかるけど 手術終わってすぐに自分で歩いて行くのはすごいな。 「どうもありがとうございました」と深々と頭を下げて手術室をあとにする。 なんかヘンな光景だ(笑)普通はストレッチャーなんかで訳わからんうちに移動するだろ。 ま、いいけどさ。それくらい簡単な手術だったということだ。 ロッカーで着替えている時もフラフラする。いかん、腹減りだ。 着替えている時にロッカーについている鏡で背中を見た。 ガーゼしか見えん(当たり前の話です)。 荷物を持ってロッカーを出る。外来の看護士が待っていた。 「はい、じゃあ明日の外来の予約を取りに行きますよ。 歩いて外来までいけますか?車椅子に乗りますか?」 『いえ・・・何とか歩けると思いますが・・・・ふぅぅぅぅ』 腹減り腹減り・・・クラクラしてるぞ。腹減り。 廊下に出るとダーリンが待っていた。ほっ。 すかさず外来の看護士さんがダーに言う。 「お腹すかせて見えますから何でも良いからすぐに食べさせて。」 『(他の言い方はないのかよ・・・・ま、その通りだけどさ)』 と言うことで、院内のレストランで鉄火丼と抹茶パフェをバクバク食べて帰ってきました。 このまま1週間くらい入院させてくれたらきっとダイエットできるのになぁ、とほほ。 と言うことで、私の人生最初の手術は無事終わりました。 無事生還できたことに感謝です。 おつかれさまでしたm(__)m 傷口の写真?あんまり見たくないでしょうから アップするのはやめました(笑)あしからず。 ジャンル別一覧
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